2026年、インド株式市場は時価総額世界第4位に到達し、SENSEX・NIFTY 50ともに長期上昇トレンドを継続中です。GDP成長率6〜7%台、平均年齢29歳、世界最大の人口を抱える同国は、新興国投資の本命として注目を集めています。とはいえ、個別株を日本から買うのは依然としてハードルが高く、現実的にはETF(上場投資信託)や投資信託を活用するのが主流です。本記事では「インド株 ETF おすすめ」「インド株 投資信託 比較」というテーマで、eMAXIS Slim・iFreeNEXT・SBI・iシェアーズMSCIインド(INDA)・WisdomTree インド株収益ファンド(EPI)・フランクリンFTSEインド(FLIN)など主要銘柄を、信託報酬・連動指数・トラッキングエラー・新NISA対応の観点から徹底比較します。なお、本記事は投資勧誘を目的としたものではなく、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。元本保証はなく、過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。
本記事を読み終えたときに押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 国内籍の低コストインド株インデックス投信(eMAXIS Slim・iFreeNEXT・SBI・iシェアーズ等)の信託報酬は2026年4月時点で税込0.46〜0.47%程度
- 米国上場ETFはFLIN(0.19%)が最低コスト、INDA(0.62%)が業界スタンダード、EPI(0.84%)はバリュー寄りの独自指数連動
- 連動指数(Nifty 50・MSCI India・FTSE India)で構成銘柄やセクター比率が異なる
- 新NISA成長投資枠で買えるかは銘柄により異なるため、金融庁・各証券会社で必ず確認
- 為替・カントリー・流動性・税制の各リスクが存在し、元本割れの可能性あり
インド株ETFと投資信託の基礎
ETF(Exchange Traded Fund)は取引所に上場している投資信託で、株式と同じようにリアルタイムで売買できます。一方、いわゆる投資信託(非上場の公募投信)は、1日1回算出される基準価額で売買します。インド株に投資する場合、日本の証券会社経由では大きく分けて(1)国内籍のインド株投資信託、(2)国内ETF(NEXT FUNDS インド株式指数連動など)、(3)米国上場のインド株ETF(INDA・EPI・FLINなど)の3ルートがあります。新NISAの成長投資枠で買えるか否かは銘柄により異なるため、購入前に金融庁の対象商品リストおよび各証券会社の取扱い一覧で必ず確認してください(出典:金融庁「NISA特設ウェブサイト」)。
そもそも「インド株指数」とは何か
インド株ETF・投資信託の多くは、特定のインド株指数に連動するよう設計されています。代表的な指数はNIFTY 50(NSE算出・大型株50銘柄)、SENSEX(BSE算出・大型株30銘柄)、MSCIインディア・インデックス、Nifty India Total Return Index、FTSE Indiaなどです。各指数で銘柄数・セクター構成・算出方法が異なるため、同じ「インド株ETF」でもパフォーマンスに差が出る点に留意が必要です(出典:MSCI・FTSE Russell・NSE公式)。
ETFと投資信託の違いを30秒で整理
| 項目 | ETF | 投資信託(非上場) |
|---|---|---|
| 売買タイミング | 取引所営業時間中リアルタイム | 1日1回基準価額 |
| 最低投資金額 | 1口数千円〜数万円 | 100円〜(積立可) |
| 信託報酬目安 | 0.20〜0.85%程度 | 0.26〜1.80%程度 |
| 分配金 | 原則自動で受け取り(再投資不可の銘柄あり) | 再投資型を選択可能 |
| 新NISA成長投資枠 | 対象多数(要確認) | 対象多数(要確認) |
| つみたて投資枠 | 一部国内ETFのみ対応 | 低コストインデックスファンドが中心 |
長期積立を重視するなら投資信託(eMAXIS Slim インド株式・iFreeNEXT インド株インデックスなど)、機動的に売買したい・米国市場で買いたいという方はETF(INDA・EPI・FLINなど)が向きます。なお、いずれの商品も為替変動・カントリーリスク・流動性リスクが存在し、元本割れの可能性があります。
国内籍インド株投資信託の主要銘柄を比較
日本の証券会社で気軽に積立できるインド株投資信託として、2026年時点で純資産額・コスト・知名度の3点から押さえておきたい代表5本を取り上げます。いずれも基準価額・純資産・信託報酬は各運用会社の最新月次レポートを必ず確認してください(以下数値は2026年4月末時点の目論見書・月次レポートに基づき、最新値とは異なる可能性があります)。
eMAXIS Slim インド株式インデックス
三菱UFJアセットマネジメントが運用するeMAXIS Slim インド株式インデックスは、Nifty 50指数(配当込み・円換算ベース)への連動を目指す商品です。信託報酬は税込0.4638%程度と国内籍インド株投信のなかでは最安水準(2026年4月時点)。最低100円から積立可能で、新NISA成長投資枠の対象となっています。SBI証券・楽天証券・マネックス証券いずれでも取扱いがあります(出典:三菱UFJアセットマネジメント目論見書)。
iFreeNEXT インド株インデックス
大和アセットマネジメントの「iFreeNEXT インド株インデックス」は、Nifty 50指数(配当込み・円換算ベース)に連動するインデックスファンド。信託報酬は税込0.473%程度。eMAXIS Slimとほぼ同等のコスト水準で、運用開始時期が早く運用実績の蓄積がある点が特徴です(出典:大和アセットマネジメント月次レポート)。
SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス
SBIアセットマネジメントが提供するファンドオブファンズ型商品で、ブラックロックのiShares MSCI India ETF等を主要投資対象とします。信託報酬は税込0.4638%程度。MSCIインディア指数に連動するため、Nifty 50連動の他2本とはやや構成銘柄数・セクター比率が異なります。1ファンドで分散したい方向け(出典:SBIアセットマネジメント目論見書)。
その他の選択肢:大和インド株ファンド・HSBCインドオープン
アクティブ運用型として「大和インド株ファンド」や「HSBC インドオープン」も歴史ある銘柄です。信託報酬は税込1.65〜1.95%程度とインデックス型より高いものの、アクティブ運用らしく中小型株比率を高めるなど特色があります。コストとリターンの関係は将来にわたり保証されるものではないため、過去のシャープレシオや情報レシオを必ず確認しましょう。
| ファンド名 | 連動指数/運用方針 | 信託報酬(税込) | 純資産規模目安 | 新NISA成長投資枠 |
|---|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim インド株式インデックス | Nifty 50(配当込み・円) | 0.4638%程度 | 急拡大中 | 対象(要確認) |
| iFreeNEXT インド株インデックス | Nifty 50(配当込み・円) | 0.473%程度 | 中規模 | 対象(要確認) |
| SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス | MSCI India(円) | 0.4638%程度 | 急拡大中 | 対象(要確認) |
| 大和インド株ファンド | アクティブ | 1.95%程度 | 中規模 | 商品ごと要確認 |
| HSBC インドオープン | アクティブ | 1.65%程度 | 中規模 | 商品ごと要確認 |
米国上場インド株ETFの主要銘柄
米国市場には、より長い運用実績を持つインド株ETFが複数上場しており、SBI証券・楽天証券・マネックス証券では多くの銘柄を取り扱っています。ドル建てで売買するため為替リスクが直接効きますが、流動性が高く出来高も大きい点がメリットです。
INDA(iShares MSCI India ETF)
ブラックロックが運用する世界最大級のインド株ETFで、MSCIインディア指数に連動。経費率は0.62%程度(2026年4月末時点)、純資産額は90億ドルを超える規模感です。大型株中心の構成で、Reliance Industries・HDFC Bank・Infosys・ICICI Bank・TCSなどが上位銘柄となります(出典:iShares公式ファクトシート)。
EPI(WisdomTree India Earnings Fund)
WisdomTreeが運用するEPIは、利益(Earnings)加重型という独自指数(WisdomTree India Earnings Index)に連動。利益を出している企業の比重を高めるバリュー寄りの設計が特徴で、経費率は0.84%程度です。INDAとは構成銘柄や上位ウェイトが大きく異なるため、両者の比較は重要です(出典:WisdomTree公式)。
FLIN(Franklin FTSE India ETF)
FLINはフランクリン・テンプルトンが運用するFTSE India連動ETFで、経費率は0.19%程度と米国上場インド株ETFのなかでも最安水準。コスト重視で米国ETFを使いたい中級者の有力候補です(出典:Franklin Templeton公式)。
SMIN(iShares MSCI India Small-Cap ETF)・PIN(Invesco India ETF)
中小型株に投資したい場合はSMIN、ボラティリティを抑えた大型株ポートフォリオを望むならPIN(Invesco India ETF)などが選択肢に入ります。中小型インデックスは値動きが大きく、過去にはINDAより高リターンとなった局面もありましたが、下落局面では深い調整も経験しています。あくまで過去実績であり、将来のリターンを保証するものではありません。
| ティッカー | 運用会社 | 連動指数 | 経費率 | 純資産規模目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| INDA | BlackRock | MSCI India | 0.62%程度 | 約90億ドル | 業界スタンダード |
| EPI | WisdomTree | India Earnings(独自) | 0.84%程度 | 約20億ドル | 利益加重・バリュー寄り |
| FLIN | Franklin Templeton | FTSE India | 0.19%程度 | 中規模 | 低コスト |
| SMIN | BlackRock | MSCI India Small-Cap | 0.79%程度 | 中規模 | 中小型株 |
| PIN | Invesco | FTSE India Quality and Yield | 0.78%程度 | 小規模 | クオリティ重視 |
連動指数の中身を理解する
同じ「インド株」でも、連動する指数によりセクター比率と上位構成銘柄は大きく異なります。投資前に必ず指数の構成を確認しましょう。
Nifty 50:インド大型株の代表指数
NSE(ナショナル証券取引所)が算出する50銘柄構成の時価総額加重指数。インド株式市場の代表指数として最も知名度が高く、eMAXIS Slim インド株式・iFreeNEXT インド株インデックスのベンチマークとなっています。金融・ITサービス・エネルギー・一般消費財・素材の比率が高いのが特徴です(出典:NSE Indices Ltd.)。
MSCIインディア指数:グローバル投資家の標準
MSCIが算出する100銘柄超の大型・中型株指数で、グローバル機関投資家のベンチマークとして広く採用されています。INDAやSBI・iシェアーズ・インド株式インデックスのベンチマーク。Nifty 50に比べやや中型株比率が高く、銘柄分散が効きやすい構成です(出典:MSCI公式インデックス・ファクトシート)。
FTSE India:ヨーロッパ系運用会社が好む指数
FTSE RussellのFTSE Indiaシリーズは大型・中型・小型まで複数あり、FLINはFTSE India指数に連動します。Nifty 50よりも構成銘柄数が多く、よりブロードなインド株市場全体に投資できる点が魅力です(出典:FTSE Russell公式)。
信託報酬・経費率・実質コストの徹底比較
長期投資において、信託報酬および経費率の差は最終リターンに直結します。一方で「実質コスト」は信託報酬以外の売買委託手数料・有価証券取引税等を含んだトータルコストであり、目論見書ではなく交付運用報告書で確認するのがポイントです。
低コスト3兄弟の信託報酬
- eMAXIS Slim インド株式インデックス:税込0.4638%程度
- SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス:税込0.4638%程度
- iFreeNEXT インド株インデックス:税込0.473%程度
0.01%の差は100万円を10年運用した場合、概算で1,000円程度の差となります。ただし、実質コストや基準価額の差(トラッキングエラー)を加味すると、最も信託報酬が安いファンドが必ずしも最良のリターンとは限りません。将来のリターンを断定することはできず、長期的に複数指標で比較する姿勢が大切です。
米国上場ETFの経費率
- FLIN:0.19%程度
- INDA:0.62%程度
- PIN:0.78%程度
- SMIN:0.79%程度
- EPI:0.84%程度
FLINは経費率の低さが際立ちますが、純資産・出来高がINDAより小さく、スプレッド(売買価格差)を含めた取引コストではINDAの方が有利になるケースもあります。短期売買が多い方はスプレッド、長期保有が中心の方は経費率を重視するなど、自分の投資スタイルに合わせて選びましょう。
トラッキングエラーとパフォーマンスの比較
トラッキングエラーとは、ファンドのリターンとベンチマーク指数のリターンの乖離を示す指標で、低いほど指数連動の精度が高いとされます。インド株ファンドはインド国内のキャピタルゲイン税(STT)、為替ヘッジコスト、現地ブローカー手数料などにより、他の先進国インデックスより乖離が大きくなる傾向があります。
| 銘柄 | 過去1年トラッキングエラー目安 | 主な乖離要因 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim インド株式 | 0.3〜0.8%程度 | STT・為替・分配金処理 |
| iFreeNEXT インド株 | 0.4〜0.9%程度 | STT・為替・配当再投資タイミング |
| INDA | 0.2〜0.5%程度 | STT・現物保有コスト |
| EPI | 0.5〜1.2%程度 | 利益加重型独自指数の再構成 |
| FLIN | 0.3〜0.7%程度 | 新興指数の流動性 |
為替リスクの扱い
インド株ETF・投信のほとんどは円ヘッジなし(為替変動の影響を受ける)で運用されます。インドルピー(INR)と円の為替変動は、長期的にはルピー安傾向と言われる一方、短期的には日米金利差・原油価格・地政学要因で大きく振れるため、為替リスクを許容できる範囲内で投資金額を決めることが重要です。
新NISA成長投資枠での活用法
2024年から始まった新NISAでは、つみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円の合計年間360万円、生涯非課税限度額1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)を活用できます。インド株インデックスファンドの多くは成長投資枠で購入可能ですが、対象商品は金融庁が公表するリストおよび各証券会社の取り扱い一覧で必ず確認してください(出典:金融庁「NISA特設ウェブサイト」、税制は変更の可能性あり)。
つみたて投資枠と成長投資枠の使い分け
つみたて投資枠は、金融庁が定める長期・分散・低コストの基準を満たす商品のみが対象です。eMAXIS Slim インド株式インデックス・iFreeNEXT インド株インデックスは、つみたて投資枠の対象となっています(2026年5月時点、最新の対象リストは要確認)。一方、米国上場ETF(INDA・EPI・FLINなど)は成長投資枠のみ対応です。
分配金の扱いに注意
米国上場ETFを新NISA口座で買う場合、米国側で課税される配当の10%源泉税はNISAであっても回収できません。外国税額控除は通常の特定口座でしか使えないため、配当再投資型の投資信託の方が新NISAとの相性は良いと言えます(出典:日本証券業協会「NISA Q&A」)。最終的な税効率は個別状況により異なりますので、税理士または所轄税務署にご相談ください。
主要ネット証券の取扱い・コスト比較
同じインド株ETF・投資信託でも、購入先によって手数料・ポイント還元・取引ツールが異なります。中級者の場合、複数口座を使い分けるのが現実的です。
SBI証券
取扱投信本数・米国ETF取扱銘柄数ともに最大級。インデックス投資信託の保有額に応じてVポイントが付与される「投信マイレージ」、米国ETFの定期買付サービス、米国株式の現物取引手数料無料化(主要ETF含むコース対応)など、長期投資との相性が良い設計です。
楽天証券
楽天キャッシュ・楽天カード積立で投信積立を行うと、楽天ポイントが還元されます。米国ETFも主要銘柄が手数料無料化されており、INDAやEPIは買付手数料無料の対象に含まれることが多い(キャンペーンや条件変更の可能性あり、最新情報は楽天証券公式で確認)。
マネックス証券
米国株分析ツール「銘柄スカウター」が高評価。米国ETFも豊富で、配当再投資サービスなど中長期投資家向け機能が揃います。INDA・EPIの取扱いはもちろん、FLIN・SMIN等のニッチ銘柄も購入可能です。
| 証券会社 | 国内籍インド株投信 | 米国上場インド株ETF | 主なポイント還元 |
|---|---|---|---|
| SBI証券 | eMAXIS Slim・iFreeNEXT・SBI・iシェアーズ等 | INDA・EPI・FLIN・SMIN・PIN等 | 投信マイレージ(Vポイント) |
| 楽天証券 | eMAXIS Slim・iFreeNEXT・SBI・iシェアーズ等 | INDA・EPI・FLIN等 | 楽天カード積立・楽天キャッシュ |
| マネックス証券 | eMAXIS Slim・iFreeNEXT等 | INDA・EPI・FLIN・SMIN等 | マネックスポイント |
失敗しないポートフォリオ設計
インド株は長期的な人口動態・経済成長期待が魅力ですが、新興国株式特有のボラティリティもあります。資産全体に占める比率を冷静に決めることが、長期投資の成否を左右します。なお、以下は一般論であり、最終的な配分は年齢・収入・家族構成・リスク許容度により大きく異なります。
コア・サテライト戦略でのインド株
コア(中核)を全世界株式または先進国株式インデックス(eMAXIS Slim 全世界株式・eMAXIS Slim 米国株式S&P500など)で80〜90%、サテライト(衛星)としてインド株を10〜20%に抑える、というのが一般的なコア・サテライト戦略の考え方です。リスク許容度の低い方は、サテライトをさらに小さくする選択肢もあります。
新興国分散と組み合わせる
インド株単独ではなく、新興国全般(ベトナム・インドネシア・ブラジル・台湾・中国等)と組み合わせることで、特定国リスクを下げられます。詳しい新興国分散の考え方は新興国投資完全ガイドを参照してください。
積立とスポット買付の組み合わせ
毎月の積立で平均取得単価を平準化しつつ、SENSEXやNIFTY 50が短期的に大きく下落した場面ではスポット買付を組み合わせる、というアプローチも有効と考えられます。ただし「底値で買えた」と判定できるのは事後であり、タイミング投資は一般的に難易度が高いとされている点に留意してください。
インド株投資のリスクと注意点
インド株投資は中長期的なリターン期待がある一方、新興国特有のリスクが複数存在します。これらを理解せずに大きな金額を投じるのは避けるべきです。
カントリーリスク
地政学的緊張、政権交代、規制変更、ルピー急落、政府による外資規制強化など、現地特有の事象により株価が大きく下落するリスクがあります。過去にも金融政策の急変や政策変更によって、短期的に大幅な調整局面が発生した事例があります。
為替リスク
インドルピー安が進行した場合、円換算リターンは指数のパフォーマンスを下回ります。長期で見るとルピーは緩やかに下落してきた経緯があるとされ、為替差損が無視できない要素となる点を念頭に置く必要があります。
流動性リスク・スプレッドリスク
FLIN・SMIN・PINなど純資産規模の小さい米国ETFは、INDAに比べ売買スプレッドが広がる可能性があります。また、市場急変時には板が薄くなり想定外の価格で約定するリスクもあるため、成行注文より指値注文を基本とする方が安全です。
税制リスク
インド国内のキャピタルゲイン税(STCG・LTCG)制度、米国における配当源泉税、日本側での申告義務、外国税額控除の適用可否など、税制は複雑かつ変更の可能性があります。海外投資の税金の基本は海外投資の税金完全ガイド、インド株全般の制度はインド株式投資完全ガイドを参照してください。最新の税制は国税庁・財務省公式ページおよび税理士へのご相談をお願いします。
2026年以降の注目論点
インド株式市場を取り巻く環境は急速に変化しています。投資判断の前に、以下の論点をウォッチしておくと良いでしょう。なお、以下はあくまで一般的な論点整理であり、特定銘柄の推奨を意図するものではありません。
- 人口ボーナス:総人口・生産年齢人口の動向
- 製造業政策(PLI制度等)の効果と海外資本の流入
- デジタルインフラ(UPI・Aadhaar・ONDC)の進展
- 米中対立を背景としたサプライチェーン再編
- RBI(インド準備銀行)の金融政策とインフレ
- 原油価格動向(輸入依存度が高い)
- 選挙イヤー前後の政策変動
よくある質問(FAQ)
Q1. eMAXIS Slim インド株式とiFreeNEXT インド株インデックスは結局どちらが良いですか?
両者はベンチマーク(Nifty 50)が同じで、信託報酬もほぼ同水準です。差はわずかであり、純資産規模や運用実績の安定性、自分の使っている証券会社のポイント還元プログラムなど、総合的に判断してください。「どちらが必ず勝つ」と断定することはできません。
Q2. 投資信託とETF、初心者にはどちらが向きますか?
毎月の自動積立で長期保有することが目的なら、100円から積立できる国内籍の投資信託の方が手間が少なく向いていると一般的に言われます。値動きを見ながら売買したい・米国市場で取引したい場合はETFも選択肢になります。
Q3. INDAとEPIは併せ持つ意味がありますか?
INDAは時価総額加重、EPIは利益加重と性質が異なるため、両者を組み合わせることで指数の偏りを緩和する効果が見込めるとも言われます。ただし、コストが二重にかかる点と、相関係数が高い点には留意してください。
Q4. 新NISAでインド株ETFを買うなら国内籍投信と米国ETFのどちらがお得ですか?
分配金課税の観点では、国内籍の投資信託の方が新NISAとの相性は良いとされる一方、純粋なコストの低さでは米国ETFのFLINに優位があります。投資金額・分配金の有無・取引頻度などにより最適解は変わります。
Q5. インド株はバブルではないですか?
SENSEX・NIFTY 50は過去10年で大きく上昇してきた経緯があり、PER(株価収益率)は他の新興国に比べ高水準で推移する局面が多くなっています。バブルかどうかは事後にしか判断できませんが、過熱感が指摘されている時期は積立金額を抑える、サテライト比率を下げるなど、リスク管理が重要です。
Q6. 為替ヘッジ付きのインド株ファンドはありますか?
2026年5月時点で、本格的に普及している為替ヘッジ付きインド株インデックスファンドは限定的です。インドルピーのヘッジコストは高い水準とされ、長期ではコスト負担が大きくなる傾向があるとされます。為替リスクを許容する範囲で投資する方が現実的でしょう。
Q7. 一括投資と積立投資、どちらを選ぶべきですか?
市場が長期上昇トレンドであるなら、理論上は一括投資の方が期待リターンが高くなるケースもあるとされます。ただし、新興国株は短期下落が深い局面があるため、心理的負担と将来の追加投資余力を考えると、積立投資の方が継続しやすいという声が多く聞かれます。最終的にはご自身のリスク許容度・資金性格次第です。
まとめ:自分の戦略に合う「インド株ETF・投信」を選ぼう
インド株ETF・投資信託は、2026年時点でも選択肢が広がり続けています。低コストのインデックス投信(eMAXIS Slim インド株式・iFreeNEXT インド株インデックス・SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス)を新NISAで積み立てるのが、長期投資家にとってはオーソドックスな選択肢の一つです。一方、米国ETFのINDA・EPI・FLINは、機動的売買やコスト面のチューニングに使える中級者向けのツールと位置づけられます。
大切なのは、自分のリスク許容度・投資期間・他資産との分散・税制を踏まえてポートフォリオ全体を設計することです。インド株は新興国の代表として中長期的な成長余地が期待されている地域ですが、短期的なボラティリティ・為替リスク・カントリーリスクを伴う商品でもあります。本記事の情報は2026年5月時点の各社開示資料・公式統計を基にした一般的な解説であり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任で行い、必要に応じて金融機関・税理士等の専門家にご相談ください。元本保証はなく、過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。
購入前の最終チェックリストとしてご活用ください。
- 連動指数(Nifty 50 / MSCI India / FTSE India / 独自指数)を確認したか
- 信託報酬・経費率に加え、交付運用報告書で実質コストを確認したか
- 純資産規模・出来高など流動性を確認したか
- 新NISA成長投資枠・つみたて投資枠の対象可否を金融庁・各証券会社で確認したか
- 分配金の課税扱い(国内/米国側源泉・外国税額控除)を理解しているか
- 為替リスク・カントリーリスクを許容できる投資金額に収まっているか
- コア・サテライト戦略上の比率(目安として全資産の10〜20%以内など)を決めているか
関連記事もあわせてご参照ください:インド株式投資完全ガイド(NIFTY 50・SENSEX・新NISA編) / 新興国投資完全ガイド(ベトナム・インドネシア・ブラジル等) / 海外投資の税金完全ガイド(外国税額控除・確定申告)
※ 本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。記載数値は2026年4〜5月時点の公開情報を基にしており、最新の信託報酬・経費率・純資産額・税制等は変更されている可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

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